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今回もブログタイムスのリリースから記事を書いてみる。今回紹介するのは、パソコンでデコメができるPAGMail(パグメール)だ。使ったことのない読者も、是非、試してみて欲しい。
メールが送信しないもの
ケータイのメールは便利だが問題もある。基本的に文字しか送受信できないということだ。
心理学や脳科学の研究成果で耳にするところによると、人間のコミュニケーションにおいて、実は文字情報はそれほど大きな意味を為してはいないらしい。ほとんどは表情や仕草、声の調子などが情報となっているらしい。手紙であれば筆跡がそうした役割をしたのであろう。そうした大きな情報を、文字だけをやりとりするメールは失ってしまうのである。
印象なき文字列が送信する「悪意」
メールとは印象なき文字列であり、その印象の不在は逆に過大な印象を捏造することになる。つまり、端的に表現された文字列のやりとりの中で人は無意識的に、そこに「悪意」を読み取ってしまうのである。事務は達成される、が、コミュニケーションは達成されない。
絵文字や顔文字はこうした要請から生まれた。つまり、文字以外の情報をやりとりするため、印象の不在により「悪意」を送信しないためである。
デコメという発想の転換
殊に「文字情報」よりも「印象」が重視される場面では、デコメが一つの普及したコミュニケーションツールとなっている。それは文字情報における印象の不在を補うものではなく、むしろ、最初に印象を選択しつつ、内部にそれ自体としては情報ではない文字をはめこむのである。
そこには発想の転換がある。中に書かれる文字列よりも、むしろ、送るべき便箋を選ぶことが一つのメッセージであるという発想である。これを女子供のおもちゃと嗤うかもしれない。が、そもそも、コミュニケーションの一つの側面とはそういうものである。
男性の文具、女性の文具
このブログの読者であれば、文房具やデジタルツールによる知的生産などに興味があるものと思う。そして文具コーナーを渉猟していることと思う。そこで、自らとは相容れることのない女性とすれ違うことが多いと思う。
私は極めて男性的と思うのだが、頑強にして簡素な、少しでも書き味のよいペン、書き味のよい紙を求めている。これは「読む」人間への印象ではなく「書く」己にとっての問題である。文具とは徹頭徹尾、道具であり、己の手の延長である。
一方、女性的な文具はそうではない。彼女らにとっては、文具とは、所有、あるいは贈与する「モノ」である。そのデザインや色の多様さは、多少の機能性を問題外にする。便箋においても、その贈与される「モノ」としての価値が何よりも重視される。彼女たちは極めて現実的に、文字だけが送信されることがないことを知っているのである。
デコメを簡単に
「悪意」を送信しないためにも、たまにはデコメを利用することは価値がある。特に本ブログの読者であるようなタイプは無意識に人の感情を蔑ろにする傾向があると予測できるので、尚更である。
とはいえ、そんなものをケータイでやるのは面倒この上ないと感じるのも無理はない。はっきり言って、私もそんな努力をする位ならば「悪意だろうが何だろうが送信しまくってやる。孤独万歳!」という気分である。
そんなところでPAGMail(パグメール)だ。
意外にシンプル。男でも使える
私も実際に使ってみた。
登録にYahooやGoogleのものがそのまま使えるのもありがたい。新しいメアドが増えることがない。
I/F としてはあまりにケータイによりすぎというのが実感だが、それでもPCから使えるので我慢のできる範囲である。
むしろ、もっとゴテゴテさせるという手もあったところを、この程度のシンプルさにしてくれたことがありがたい。通常のメーラーを利用している人ならば類推だけで立派にデコメを作れることだろう。
たまにはこうしたメールを送ると、意外さもあいまって効果的だと思う。たまに試してみるのはいかがだろう。
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