2008-08-02

タグの種類への考察 タグをいかに分類し拡張するか

先日のポスト でタグについて少しだけ調べたけど、いまいち釈然としなかったので、もう少し調べてみた。タグ活用のヒントになるかも。

タグについて調べてみると、タグにはどうも7種類ほどあるらしい。

  1. アイテムが何に関するものか (ex. cat, Microsoft, Steve Jobs)
  2. アイテム自身が何であるか (ex. article, book, blog)
  3. アイテムの品質や性質を示したもの (ex. funny, stupid, これはひどい)
  4. タスク管理 (ex. toread, jobsearch, あとで読む)
  5. アイテムを誰が持っているか
  6. カテゴリーの精緻化(単体では使われないタグ)
  7. セルフリファレンス(myで始まるタグ) (ex. mystuff, mycomment)
Polar Bear Blog より)

これの上から5番目までを順番を入れかえて、便宜的に以下のように書くとする。

  1. [type]: それは何? [ブログ記事][サイト][eBook][メール][写真][ビデオ]
  2. [topic]: それは何に関するもの? [日本語][仕事術][世界経済]
  3. [impression]: それをどう感じた? [ひどい][すごい]
  4. [action]: それをどうする?「あとで」「読んだ」「ブログに書く」「考える」「買う」
  5. [author]: それを作った or 書いたのは? [Mac][Amazon][任天堂][茂木健一郎]

これは文になる。

  • 英語だと: 「[action] [author]'s [impression] [type] on [topic]...」
  • 日本語だと:「[author] の [topic] に関する [impression] な [type] を [action] する」

例えば:

  • 「[内田樹] の [日本語] に関する [興味深い] な [ブログ記事] を [あとで読む] する」
  • [toread] [steve jobs]'s [funny] [video] on [iPod].
  • 「([author] の)[検索]に関する[興味深い]な[ウェブサイト]を[あとで試す]する」
  • 「[Amazon] の [] に関する [良さ気] な [電子書籍リーダ] を [購入] する」
ただし、それぞれのタグも階層化が生じてしまうので本当はこんなに単純じゃないけど。ちなみに、ほとんどの [type] はブログ記事かサイトになってしまうので意味がなさそう。また、[本] と書くよりも [購入ページ][図書館予約ページ] とかの方がいいのかもしれない。

こうして文を書けるのだとすると、この構文で twitter なんかから自動でブクマにポストできたり、あるいは、ブクマを検索するときに、そうしたタグ種類に意識的なものがあると便利だと思う。そうすると「任天堂の」ものなのか、「任天堂に関する」ものなのかが区別されて、いくらかは便利かもしれない。というか、その程度の機能は既にあるのかな?

更に状況のタグも欲しい

更に、時間や状況を指示する構文も準備すると更に便利な気がする。「来週に」とか「旅行の時に」とか「買い物の際に」というような指示を行う。例としては

  • [旅行] の時に [lifehacker] の [収納] に関する [ブログ記事] を [あとで読む]
  • [資料を収集] の時に [統計資料] に関する [サイト] を [あとで試す]
  • [週末] の時に [小鳥] に関する [興味深い] な [記事] を [あとで読む]
とか。というか、時間や状況を指示するタグさえあれば、他のタグは省略してもよさそう。要は、タグを付けて整理したいんじゃなくて、必要な時に必要な情報が引き出せればいいのだから。タスクで管理するのは情報管理の基本なので、これは便利だと思う (「情報管理の方法」も参照)。こうした時間や状況の指示はタスク管理と結び付いて便利だと思う。まあ「旅行の時に読む」という [action] タグでも代用できるけど。むしろ [action] タグなんてやめて(どうせ URL に関しては「訪問して見る」しかアクションはないのだから)、この [context] タグだけでいいのかもしれない。

他にも、その情報源を示す構文もいいかも。こうした情報がしっかりと紐づけできて、シンプルに運用できるととよさそう。

タグを拡張する

タグにタグ付けできない現状では、現状のタグに以下のような拡張をすると良いのではと思う。こうすることで、利用者にとっても便利だし、かつ、タクソノミーとかフォークソノミーとかオントロジーとかよく分からないけど、そういったコンテンツの客観性のある分類を集合知的に行うという活動にも支障がなくてよいと思う (だからトピックのタグには接頭辞はつけない)。

  1. @○○ [context](状況)のタグ。「@旅行]など。
  2. !○○ [action](動作)のタグ。!がいかにもアクションしそうでしょ? 「!読む」など。
  3. *○○ [author](作成者)のタグ。「*矢野哲也」など。
  4. &○○ [impression](印象)のタグ。「&ひどい」など
  5. #○○ [type](種類)のタグ。「#movie」「#ebook」など。
  6. ~○○ [source](情報源)のタグ。「~slashdot」など。
  7. ○○ [topic](トピック)については何も接頭辞を付けなくてもよいと思う。

はりきって記号の接頭辞を考えたけど、まあ、別に「人:矢野哲也」とかでも良いのかもしれない。それに、記号ってのは拒否される可能性あるし……(でも全角で入れればきっと通ると思う)。

ともかく、こうしたタグに分類をしておいて、バシバシ「@旅行」「@鈴木と会った時」「@週末」「@買い物」「@プログラミング」「@いつか」という状況タグやら、[!読む」「!試す」「!ブログに書く」「!購入検討」「!借りる」というアクション・タグを打てばよいと思う。

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いくらでも複雑化はできるので、こういう夢想をするのはバカらしいのでこの辺にしておきます。

でも、これを読んでタグについての考察が深まれば有り難いです。また、こうしたタグの分類や活用に関してアイディアがあれば紹介して頂けると嬉しいです。