2007-06-17

お金を使うときの7つの心得

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私ほど貧乏な人間もいないと思うが、お金の心得を偉そうに書いてみる。参考にしないように。

1. 使うお金に感謝する

節約とか大切だが、いざ使う時には「ああ、お金があってよかった」と思って使うのが大切である。まちがっても「あーあ、何でこんなことにカネ使わなきゃならんかねぇ……」などと考えながら使うべきではない。ロクなことがない。

無理矢理でもいいから「お金があってよかった」と心の中で唱えるとよい。そうすると、その消費で得た財なりサービスなりが楽しいものに思えてくるから不思議である。

「なんで、ここのビールは高いんだ」「あーあ、交通費だけで……」は禁物である。「お金があって、ここでこうして仲間とビールが飲めてありがたい」「こうして移動ができてありがたい」と無理をしてでも唱えるべきである。

金を使う時は楽しめ! 楽しむためには感謝しろ! である。

ちなみに人が使ったお金にも「なにも、そんな無駄なもの」はアウト。「それは、よかった」と言うべきである。

使ったお金に無駄もなにもない。ただ、あったこと、使えたことに感謝である。「それだけ使えてよかったね。楽しかったでしょ」

2. 貸すならあげろ

金を貸した時には、あげたものだと思うことである。「いくら貸しただろう」「いつ返してくれるだろう」などと思っていると、ロクなことがない。

そして返してくれた時には、感謝しよう。返すのは当然という態度だとロクなことがない。

ちなみに人に金を貸す時には大目に貸してあげるもんだし、「困ってるだろうから……」などと恩着せがましく言って貸すのはサイアクである。恩を着せようと思うと変な期待になる。期待を捨てれば心は平安である。

また相手だって「悪いなあ」と思いながら金を受け取ったのでは、ロクなことがない。「いい奴だな。ありがたいな」と思えるように金を渡さなければ、両方のためにならない。それなら、金を渡さない方がマシである。

「お前ならきっと大丈夫だろうけど、ちょっとは役に立つんじゃないかと思って」とか「いや、このお金、そっちの方がいい働きができるだろうから」とか言うのがコツである。きっと、いいことがある。

いつか「この金でお前の好きな温泉でも行って来い」とか「好きな○○でも買いなさい」と言えるようになりたいものである。

3. 金のない時は動くな

金がないときに限って、飲み会やらに呼ばれるものであるが、断わるべきである。間違っても借りようとしたり、ゴチ目当てになってはいけない。

また「金がないから」というのもアウト。当然、相手は「じゃ、出すよ」ということになってしまうじゃないか。

まあ、相手が率先してゴチしてくれるというなら、それほど目くじら立てることもないか。

4. 「ご褒美」でお金を使ってはならない

お金を使うのは、それが投資となり、未来の自分に役立つから、自分を成長させてくれるから、楽しいのである。服も、マッサージなども、そう考えて使うとよい。

疲れた自分へのご褒美、慰謝と考えてお金を使うとロクなことはない。「あんだけ働いたんだから、こんだけ使ってもいいだろう」という発想は、何もストレスを解決しない。後ろ向きである。お金は前向きに使わないとロクなことがない。

人は成長にのみ本当の喜びを感じられると思う。浪費しても興奮や陶酔はあるだろうが、それはすぐに醒めてしまうだろう。

疲れたら休むべきであって浪費をしても特はない。

5. 太っ腹になるな

人間どういう訳か大きな買物をする時には太っ腹になる。普段は198円か268円かで大騒ぎして「賢い主婦」ぶる女性も、家を買うとなれば「キッチン充実」の一言で2198万円も2268万円もなくなる。「だって一生の買物だから」と言うならお値段も慎重にするべきである。これは女性にだけじゃなく、全ての人間にあてはまる問題である。

付言するならばそうして追加した設備が、その値段ぶんの満足を与えてくれることはない。使えば皆同じなのである。比較するから違いとして見える訳で、住み続ければそういうものなのだと受け入れられる。

大体、車でもパソコンでも買うとなるとオプションを付けられそうになるが、そんなものは値段分の働きをすることはまずない。付けたら付けたで、それは使うこともあるかもしれないが、ないならないで問題は生じないものである。

是非とも冷静になってもらいたい。

また、皆が金がなくて困っている時にも「それじゃ、俺が」となりがちであるが、これもダメである。何の役にも立たない。金がないときには、ないなりの行動をするしかない。

それと商品が少額で「その程度なら」とか思って金を使うのもよくない。それが必要なら高くても払い、それが不必要ならどんなに安くても買うべきではない。

6. 家・車・旅行・外食を節約すればよい

上ともからむが、そもそも家、車、旅行、外食さえ節約できればよい。あとは多少太っ腹でも問題ない。お肉が398だろうが598だろうが対した問題ではないのである。

チリも積もればとも言うが、そんなチリは一度の家・車・旅行・外食の贅沢で軽くふっとんで、その上おつりもくるだろう。

「旅行も外食も節約なんて」と思うかもしれないが、ゆっくり近所の森でも歩けば充分だろう。また料理の本を見ながら豪華な料理に挑戦するのだって良い。個人的には、親しい仲間と、夕日や月でも見ながら語らう方がよっぽど楽しいと思う。

「普段を切り詰めて、たまにの楽しみを」という戦略そのものを否定はしないが、それだと普段が苦しいだろう。ミスで切り詰めるのに失敗するかもしれない。そして、そうしたストレスがある毎日だと、「たまに」でハメを外し過ぎてしまうだろう。人間、タガが外れるとドバドバと無駄をするものである。

どうせなら、毎日がゆっくりと楽しい方が、私は好きだ。

7. 「お金がなくて困った」と言ってはいけない

上で「金がない」と言って飲み会を断わるのはよくないとも書いたのにも関連するが、そもそも人に金がないと言うことが間違いだろう。それは、どう考えても「金をくれ」に聞こえてしまう。

お金がないいな、と思っても、それで何が実際に困るのかを考えてみる。勿論、不利は不利である。ただ、そんなことを困ったと言うより前に仕事を探した方がよい。

日々きちんと仕事があるのにお金が不足していると感じるならば、それはお金がないのではなく、使い過ぎなのである。それを「困った」などと言うのではなく、「使い過ぎるほど使えてありがたいかった。それじゃあ、がんばって働こう」と考えるのである。発想一発で、困ったことも励みになるものである。

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いつものように長々と書いた。ただ、くれぐれも私は全くの貧乏人であるので、アテにしないように。それだけはお願いしておく。