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1. 作業スペースに物を置かない
道具の配置を決め、床と机など作業スペースの上には何も置かないようにする。作業スペースは広さがあるため物を置きやすく、しかも一度置き出すと際限なく物を置いてしまうのである。
これは仮想世界にも言え、デスクトップやホームディレクトリには物を置かないようにしたい。
2. 収納スペースをこえて物を持たない
収納スペースが保有できる物品の量を規定する。つまり、新規参入は常に古参廃棄を意味のである。簡単に言えば、買ったら捨てろということ。できれば収納スペースはギリギリではなく余裕があった方が優雅である。
あるいは収納を増やすことも考えられる。ただ、家具は床や壁を食うのであり、家具自体が部屋を狭くすることにも留意が必要。部屋が倉庫になってしまう。多くの物を持ちたいのなら広い部屋に住まねばならない。それが叶わぬなら、それほどの物を持つべき富を持っていないと諦めるべきだろう。
とにかく無駄に物を買うべきではない。また、不要物は即座に捨てるべきだ。
3. カテゴリで分けず「状況」で分類
カテゴリやジャンルによる分類はかなりのコストがかかるので個人の場合、簡単に破綻する。規定の場所への出し入れが面倒なだけじゃなく、分類基準そのものが作業進行につれて変化してしまうからである。
そこで、個人の場合なら、作業の状況で整理した方がよい。つまり、未確認、未着手、作業中、完了、放棄、委譲などのステータスで物を分類した方が管理も簡単だし、作業もはかどる。単純に空間的に時系列に並ぶのが良いと思う。
特に大量に情報が流入し、破棄せねばならない状況なら、分類しているのはコストの無駄だ。
これは、いわゆるデヴィッド・アレンのGTD (Get Things Done)や野口悠紀雄推奨の「押し出しファイリング・システム」と同じ方法論であると言えると思う。詳しくは、[書評] 3分LifeHackingに書いてあるGTDのリンクや[書評]「超」整理法を参照して欲しい。
例外は、長期間固定した整理基準を持てる物の管理(例えば文房具など)や、複数の人との環境の共有の場合である。こうした場合にはしっかりと分類基準を定め、コストをかけて管理してゆかねばならない。
4. 状況を明確に区別して行動
これは、入力(入手)、分類、整理、作業、提出、検索、レビューなどの作業の各段階を、明確に区別して行動することを意味する。
特に入力と分類は混同しがちであり、入力時に分類しようとすると、入力にはストレスがかかりフルに入力できなかったり、あるいは、分類が適当になってしまう。
データの入力だけでなく、洗濯物をタンスにしまう時もそうだ。持って来たままガボっとタンスに入れるのではなく、一度床に置いて、引出しの中身も分類しつつ、仕舞えば効率的だ。仕上がりが丁寧であり、かつ、時間も短かい。
また、整理と検索とレビューも混同しがちである。探しながら整理したり、検索してレビューした気になってしまう。個人ではジャンル利用の整理は必要ないということにして、検索の時には検索、レビューの時にはレビューに専念した方が効率的と思う。
5. 「ひとまず」な受け皿をつくる
雑多な情報を最初に分類しようとすると破綻する。ひとまず一つの「入口」を決めておいて、そこに何でも入れられるようにした方がよい。分類するにしても大雑把な方がよい。
つまり「受信箱」「避難所」「その他箱」などを作り、参入した書類、洗濯し終わった服、買物などを置けるようにしておく。折を見て、その中身を減らしてゆけばよい。
また、なにかを分類する時には「その他」のスペースを作ることも忘れてはいけない。
6. 物理管理で、時間・空間把握能力を利用する
パソコンの中の情報やノートの中の情報だと、その情報の操作は頭の記憶に頼るしかなくなってしまう。閃きは結局頭の中で起こるが、記憶は苦しいストレスとなる。
人間は「どこ」と「いつ」は直感的に反応できる。つまり高速でありストレスがない。これを利用しない手はない。
アイディアを生んだり、レビューする時には、情報を物理的にした方がよい。つまり、集めた情報をカードにしたり、チャートを書いたり、印刷物にして綴じたりして、机や床の上などに、どばっと並べてみると良いだろう。ディスプレーを覗き込んだり、ページをくっていた時にはない発見がある(digi-log: 3時間でレポートを書く方法も参照)。頭の記憶を視野を超えて広がる空間に置かれた紙がサポートしてくれる。
また、ファイルやカードを並べる時もジャンルではなく時系列にすることで、物理的な位置と時間経過が一致するので効率がよい。ファイルやカードを日々さわっていると、そうしたものが身体化してくるのが分かる。
音楽や文書もHDにつっこんでいると、何がそこに「ある」のかが分からなくなり、それはそれでストレスになり効率が悪い。CDに焼くなり印刷するなりして物理的実在にしておいた方がアタマに楽だと思う。