2007-08-30

[本] 夢をかなえる洗脳力 / 苫米地英人

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以前にも触れた苫米地さん。気になったのでもう一冊読んでみた。なかなかに興味深かったので、ちょっとメモする。

抽象度を上げて考える

具体的でなくす。特に「私」という殻は抽象度低し。ただしリアルに。無限大の幸せや夢、快楽。最高の抽象は「空」 - 「何でもないものであり、かつすべてを包括するもの」。ただ、これは到達不可能か。そのためには「止観」(「私」などを止めて抽象的に観る)。

パラレル思考
レストランでメニューをパっと見て一瞬で食べたいものを決め、選んだ理由を5つ思い浮かべ、次の一秒で、その理由のそれぞれにつき5つの反論を思い浮かべ、次の一秒で、そのそれぞれの反論への反論を思い浮かべる。計4秒にて125個の「食べたい理由」。
共感覚

他の知覚に色、音、味などを対してマッピングする。記憶を総合、融合する。抽象概念であってもマッピングして身体的にリアルに感じられるようにする。美術館に行って、それぞれの絵画の「音」を聴く、食べ物の色や触感を思い浮かべる、など。

過去とは現在の解釈に過ぎない

選択によって、自動的に未来が一つに決まることはありえない。一つ一つの出来事は「縁」であり、「起」のためには他の「縁」が必要。現在が過去を解釈することで過去は過去として存在する。この意味で現在が「因」で過去が「果」とのこと。思うに「原因/条件→結果/帰結」という因果関係や実在根拠の関係ではなく、「推論→結論」という論理関係や認識根拠の関係か。

「『悟りに向かっている人』とは、じつは悟っているのと同じ」。

未来において夢を叶える人にとっては、現在はどんな状況であろうと不幸なことではない。だから、夢をかなえる人というのは、現状が最高だと思っている人で、過去の解釈も良いものにし続ける人である。確かに「いまが苦しくたって、未来のために歩んでいるから」という人は強そうである。

モノとカタガキは本当の夢じゃない

カネでかなえられるのは夢じゃない。そんなのちっぽけ。他人からみるといかにみっともない。紙に書かなきゃ忘れるような夢も本当の夢じゃない。

ステップ・バイ・ステップでは夢はかなわない

本当に目標とする「らしさ」を獲得しなければならない。「夢」が書き変わってるなら、本当の自分の夢ではない。

なんともあやしい所も多いが(特に心理学などの知識を利用した対人的な心理操作のテクニックなど)、夢と欲望の話、時間の話など大部分はとても参考になった。他の著作も読んでみようと思う。

少し、こうした共感覚やパラレル思考、「止観」などの訓練もしてみようかと思う。

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