2006-12-03

『ダンマパダ』より

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ダンマパダより特に気にいったものを抜き書きしてみました。
(166)
たとえ他人にとっていかに大事であろうとも、
他人の目的のために自分のなすことを捨て去ってはならぬ。
自分の目的を熟知して、自分のなすことに専念せよ。

<注意>「なすこと」とは自分を幸福にするものである。これは解釈の問題ではなく、もともとそういう意味の言葉で、「自分を幸福にするのに専念せよ」と翻訳してもよい。

(186)
たとえ貨幣の雨を降らすとも、欲望の満足されることはない。

(283)
一つ一つの樹を切るのではなく、林を切れ。
危険は林から生じる。林と下生えとを切って、
林から逃れた者となれ、修行者よ。

<注意>これは煩悩を絶つことを意味している。

(330)
愚かな者と共に歩むな。
孤独に歩め、
悪をなさず、
求めるところは少なく。
森の中の象のように。

(338)
たとえ樹を切ったとしても、
根を断たなければ再び樹が成長するように、
妄執の根源となるサンスカーラを滅ぼさないのなら、
この苦しみはくりかえし現れ出でる。

<注意>サンスカーラは妄執を生み出す「概念形成」のこと。「潜勢力」と訳してあったけど意味不明だから原語にしておいた。このサンスカーラについては、 2006/12/03に書いた十二因縁説についての記事 を参照のこと。