2008-08-26

ヨーガの歴史と日本への影響

このエントリーをはてなブックマークに追加

ヨーガとは一般的には「身体をリラックスさせたり柔軟にしたりするための体操」と思われていますが、それはヨーガ科学の中で、比較的最近になって発達して来た、小さな一部分に過ぎません。

心の科学としてのヨーガ

ヨーガの本当の意味は、心の科学です。単にヨーガとだけ言われるとき、それは伝統的にはこの心の科学、つまりラージャ・ヨーガのことを指しています。

ヨーガの起源は 紀元前2500年~1800年のインダス文明に、その遠い起源をもつ可能性が指摘 (wikipedia - ヨーガ) されているようです。

仏教への影響

また、お釈迦様もヨーガを学んだというのは有名ですね。そのため仏教経由で日本にかなり早くからヨーガは伝わっていたようです。

最初に瑜伽として日本にヨーガが伝わったのは、大同元年(806年)、唐より帰国した空海にまでさかのぼる。その後、真言宗や天台宗の「護摩」、「阿字観」等の密教行法として、現在に伝わっている。禅宗の座禅も、ヨーガ・スートラ第2章に記述されるディヤーナの音写である。(Wikipedia - ヨーガ)

また、大乗仏教にはヨーガの実践を重視した伽行唯識学派があり、大乗仏教の唯識の教学を唱導しました。

瑜伽行派は、インド大乗仏教史上、空を説く中観派とともに二大思潮を形成したが、6-7世紀頃から中観派との間によく論争が行われるようになり、一方、教学上の統合の動きもあった。(Wikipedia - 瑜伽行唯識学派)

この唯識も奈良時代より日本に伝わっており、日本仏教に大きな影響を与えていたようです。

法相宗は道昭・智通・智鳳・玄昉などによって日本に伝えられ、奈良時代さかんに学ばれ南都六宗のひとつとなった。その伝統は主に奈良の興福寺・法隆寺・薬師寺、京都の清水寺に受けつがれ、江戸時代にはすぐれた学僧が輩出し、倶舎論とともに仏教学の基礎学問として伝えられた。唯識や倶舎論は非常に難解なので「唯識三年倶舎八年」という言葉もある。(Wikipedia - 唯識)

ただし、あくまで教学としてであり、ヨーガの実践はそれほど無かったのかもしれません。日本の仏教とヨーガを学びつつ、自分が暗黙のうちに受け継いでいる「伝統」を再認識しつつ深めていきたいと思います。