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文書の分量と、読む速度、書く速度の関係についてのメモ。こういう視点で考えたことが無かったので新鮮だった。文書を書くなら、こうした関係を頭に入れておくと、いろいろと楽になると思う。
分量からみた文書の種類(野口悠紀雄『超文章法』より)
- 段落 - 150字
- 短文 - 1500字
- 長文 - 1万5000字
- 本 - 15万字
手元の本を開くと、確かに一章なり一節なりは大体「短文」か「長文」の長さになっていて、それが組み合わされて作品が仕上がっているのがわかる。
読む速度
読書速度測定で測ってみた。
- 音読 - 400字/分
- 黙読 - 2000字/分
- 速読 - 7000字/分
薄めの本を読むのに、音読したら8時間掛かって、黙読したら1時間ちょい、速読なら20分というところだろうか。実感として、普通にこれくらいと思う。
ちなみに、この音読速度で考えると、
- 短文 - 3分前後
- 長文 - 40分前後
これは音楽の演奏時間で考えると腑に落ちる。一曲は短くても3分程度であり、LPが40分がマックスで、演奏会も40分前後で休憩が入ることを想起させる。交響曲も典型的には40分程度と思う(ベートーベン交響曲演奏時間一覧やモーツァルト交響曲演奏時間一覧参照)。
人間の集中力はこの程度の枠でおさまるのだろう。つまり、一つのまとまりは3分はないと短すぎ、長くても40分程度で十分ということではないだろうか。
書く速度
結構速く書いて1分40字らしい。つまり音読の十分の一の速度。
速く書く速度については1行40字が目標値とされている。
(Passion For The Future: 「速く・わかりやすく」書く技術―原稿用紙3枚をラクラク30分!より)
こう考えると短文を書くには40分弱、長文を書くには6時間15分という計算になる。
作家の一日に書く分量
(一日に書ける枚数、一ヶ月に書ける枚数 - Backstageより)
- 保坂和志さんは、1日に3枚、よくて5枚とおっしゃっている(「書きあぐねている人のための小説入門」)
- 佐藤洋二郎さんも、1日に3枚と書いておられる。(「実践 小説の作法」)
- 丸山健二さんは、一日1時間が限度だが、興に乗ったらもっと書いてもよいとおっしゃっている。(「まだ見ぬ書き手へ」)