2008-02-26

[書評] 病をよせつけない心と身体をつくる―直観医療からのメッセージ / クリステル・ナニ

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本が好きから頂いた本の書評。

全米屈指の直観医療者によって、どうすれば健康で幸福な人生を手に入れるのかについて、スピリチュアルなエピソードが綴られている。

私は直観医療という言葉を知らなかった。帯によれば、直観医療(Medical Intuitive)とは「エネルギーの場をみることで病の状態とその原因を読み取ること」らしい。

直観医療については訳者あとがきに詳しい。

この言葉をはじめて世界的に有名にしたのはアメリカ人女性、キャロライン・メイスである。(……)精神的な不調におちいったことがきっかけで人々の病の原因を直感的に透視できるようになった。一九八四年頃から、ノーマ・シーリー博士という神経外科医とタッグを組んで直観医療の技術を磨き、直観医療の科学というものを築きあげていった。その結果が 『健康の創造』 と言う本になって結実し、世界的な評価を得ることになる。

一九九二年、二人は直観医療の教育プログラムをつくり、直観医療者の育成をはじめた。その結果、現在では一万人以上の直観医療者が活動していると言われている。一九九六年、キャロラインは長年の研究成果を 『七つのチャクラ』という本にして出版し、直観医療という言葉を世界的に広める役割を果たした。

ただし、本書の著者クリステル・ナニはキャロラインのプログラムとは関係なく子供の頃から直観できたらしいので、あまり関係はないのかもしれない。

原題が『Diary of a Medical Intuitive(直観医療日記)』ということなので、全体としては逸話の集成である。大きく分けて、著者自身が直観医療の能力に気づいた話や、看護婦から直観医療者になる著者自身のエピソードと、個々の患者にたいするアプローチを具体的に綴った話の二種類がある。私のようなタイプには信じがたい話が多いが、その中で語られる生きることに対するメッセージは確かにと頷かせるものがある。

本書は、直観医療に興味を持った人が具体的なアプローチの実態を知ることができると思う。また、個々のセッションでのエピソードは示唆的なので、そこから「病をよせつけない」ためのヒントを得られると思う。

中でも有益と直観医療者が優秀でないことを示す六つの証拠が興味深いのでメモしておく。

  1. 質問しすぎる。
  2. セッションの最中に追加料金を求める。
  3. 暗闇から登場する。
  4. 医学的なバックグラウンドがない。
  5. 思いやりに欠けている。
  6. 職業意識の欠如。

関係サイト

Christel Nani [Home Page]


病をよせつけない心と身体をつくる―直観医療からのメッセージ

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