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先日の記事(タグの種類への考察 タグをいかに分類し拡張するか)にて、タグについて考えたが、これはリンク(ハイパーリンク)についても同じことが言えると思う。このことについて妄想してみる。
なぜリンクを分類するのか
現在のハイパーリンクは一方向で意味も示せない。だからリンクされた二つの要素の関係が分からない。それに、複数の関係をシンプルに示すことができない。
リンクの種類を増やし、複数のリンクを可能にすると、複数の要素の関係を明示でき、機械的に視覚化できるようになる。
私たちがタグを付けているのは、何も分類して楽しんでいるわけではない。関連情報を一覧表示したいからだ。ならばタグに拘らずに、関連の基礎であるリンクを利用することもできるはずだ。そして、分類されたリンクを元にして視覚化すれば、より有意義な一覧表示が可能になるはずだ。
分類ではなくリンク(関連付け)する
思考というと分類を思い浮かべがちである。しかし、古人の伝記を読んでみても、あるいは、自分自身の思考を反省してみても、人間の思い付きは関連付けや連想によるものが多い。「全然関係ないと思ってたアレがヒントになった」というわけだ。思考ってのは関連や連想なのだと思う。
だから、ある情報を「どのカテゴリーに入れるか」と考えるよりも、「どの情報と関連させておけばよいか」と考える方が自然であると思う。カテゴリーという分類は往々にして変化してしまうが、一度発生した「関連」は変化しない。
固定アドレスとそれを利用したハイパーリンクシステムというのは、ディレクトリシステムよりも柔軟で使い易い。インターネットの移動が、ハイパーリンクのクリックではなく、階層構造の移動だけだったとしたら、かなり不便だったと思う。
タグもリンクの一種
ここで思い付くのはタグもリンクの一つだということだ。しかし、これをどう考えるべきだろうか。
タグの場合には、そのタグの概念が「親」で、個別の要素が「子」と考えられると思う。そして、個別の要素同士は「兄弟」ということになるだろう。この親子の関係で連想される要素間の関係をリンクの関係、あるいはリンクの方向と考える。
ここで先日の記事の「タグの分類」を復習する。タグにメタタグとして、以下のものがあると便利だと主張した。
- [type] それは何? [ブログ記事][サイト][eBook][メール][写真][ビデオ]
- [topic] それは何に関するもの? [日本語][仕事術][世界経済]
- [impression] それをどう感じた? [ひどい][すごい]
- [action] それをどうする?「あとで」「読んだ」「ブログに書く」「考える」「買う」
- [author] それを作った or 書いたのは? [Mac][Amazon][任天堂][茂木健一郎]
- [context] どの状況で [action] する?
- [source] その情報源は?
以上はタグではあるが、関係を明示しているので、リンクであると考えた方が自然かと思う。つまりタグに当たる概念を個別の要素の「親」と考えるとすっきりとするかな、と。
リンクにすると
「おいおい、それじゃあタグでいいじゃん」と思うかもしれない。
しかし、タグでは「親」は、ただの単語だが、リンクであれば要素にできる。というか、リンクなのだから普通は「親」は要素であって、要素を取らない「親」、あるいは「親のない兄弟」(関連はあるが、それを名指す概念を明示していない状態)は、どちらかというと例外で考える。
例えば、アマゾンの本のページを「親」として、その子供に書評のページを「子」としてぶらさげるということをリンクは可能にする。最初はどちらが「親」か「子」かも分からずにリンクさせるば、書評の数が増えると、[topic]の連関で関係を定義するのが妥当だと思う。
あるいは、ある行動指示のメールを親として、その下に、それに必要な情報を子としてぶらさげたりとか。
あと、参照の親子関係(目次と本文、本文と注のような)も必要か。いや、これも [topic] でいけるかな。
[author]や[type]はリンクってよりは、あきらかに属性って感じもするが……。でも[author]をリンクにしておくと便利さもあるかなあ。
いや、こんなこと、自分で考えなくても誰か考えてそうだな。妄想中止。