2007-01-09

21世紀の経済学がなすべきこと

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大学生の頃に書いたメモです。勢い一発の間違いと勘違いと思い込みの産物ですので、まったくアテにしないで下さい。

概要: この試論では労働者搾取問題や資源環境問題に対し経済学がなすべきことを模索しました。

まず、マルクスの労働者疎外の理論と、中村の経済学による「無限の自然」の仮定をそれぞれ検討し、〈交換価値=無限の自然の仮定〉に立脚した経済思想の限界を指摘しています。

その上で経済学がなすべき二つのことを提案しました。一つは有限かつ環境を破壊する資源を太陽由来のものに切り替えるべく計算すること。もう一つはエントロピー論と資源の有限性に立脚した新しい経済学を確立することです。


概要と文献 1. 結論——21世紀に必要な経済観 2. 序論 — 資本主義の問題に対する経済学の沈黙 3. 交換価値と無限の自然に立脚した資本主義批判 4. 従来の資本主義批判の限界と新しい経済学 5. 暫定的な最低限の処置


文献

  1. Georgescu-Roegen, Nicholas, 高橋正立訳. エントロピー法則と経済過程. みすず書房, 1993.
  2. Georgescu-Roegen, Nicholas, 小出訳. 経済学の神話. 東洋経済新報社, 1981.
  3. Imler, Hans, 粟山純訳. 経済学は自然をどうとらえてきたか. 農文協, 1993.
  4. Kapp, K. William , 篠原泰三訳. 私的企業と社会的費用. 岩波書店, 1959.
  5. Marx, Karl H.. 資本論, 一. 岩波書店, 1969. 向坂逸郎訳. 向坂逸郎訳.
  6. 石川, 英輔. 大江戸リサイクル事情. 講談社, 1994.
  7. 中村, 修. 1995. なぜ経済学は自然を無限ととらえたか.日本経済評論会.
  8. 環境エネルギー庁. 総合エネルギー統計(平成三年度版). 環境エネルギー庁, 1992.
  9. 宮本, 憲一. 環境経済学. 岩波書店, 1989.
  10. 玉野, 井芳郎. エコノミーとエコロジー. みすず書房, 1978.
  11. 玉野, 井芳郎. 生命系のエコノミー. 新評論, 1982.
  12. 玉野, 井芳郎. 科学文明の付加. 論創社, 1985.